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- もう会えないはずの人にもう一度だけ会いたい
- 感動する長編ファンタジーが読みたい
- 「生」と「死」を考える物語が読みたい
死者との再会をつなぐ物語「ツナグ」を紹介します。
「ツナグ」とは
誰が書いたの?
- 著:辻村 深月
- 出版社:新潮社
第32回 吉川英治文学新人賞を受賞した作品で、2012年に映画化された作品です。
あらすじ
一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。
突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。
それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
新潮社ホームページより引用
「ツナグ」を読んだ感想
「かがみの孤城」を読んで辻村さんの作品を知りました。
他にも読んでいたけれど、映画化した作品と知っていたので、感動系かなと思うぐらいでそこまで興味は惹かれていませんでした。
「かがみの孤城」を読んだ娘が学校に置いていたから読んだよとお勧めしてくれました。
娘が勧めてくれたのをきっかけに読んだ作品。
一度だけ死者と会える、その機会を作る仲介人の使者(ツナグ)と、実際に死者と会った人々の物語。
それぞれの物語が短編で描かれ読みやすいです。
一人一人、会いたい目的が違い、会うことで気持ちの整理ができたり、思い残すことなく、最後の再会を果たす、そんな風に思っていましたが、それだけではありませんでした。
様々な感情が沸き起こる作品です。決してハッピーエンドで終われる物語だけではありません。
「生」と「死」について考えることのできる素敵な作品でした。
最後は、ツナグを受け継いだ主人公の話で、そこで、詳しくツナグについて語られているので、そこも伏線が回収されていて面白かったです。
伏線回収が丁寧で色々と背景がみえてくる面白さが辻村深月さんの作品の魅力だと思います。
ただ、感動するだけでなく、人の色々な感情が描かれているのが私は好きです。
小学5年になる娘に感想を聞いたところ「ちょっと怖かった」だそうです。
死と向き合うことがまだない娘には、少し感情移入はしにくかったかなと思いますが、短編なので読みやすかったみたいです。最初のアイドルとの再会が娘は面白かったようでした。
私は、どれもよかったのですが、親友との再会は、口に出さないお互いの思いを想像して、何ともいえない気持ちになりました。
私は、まだあまり死に直面する機会がないので誰に会いたいかを想像できませんでしたが、死者に思いを馳せる機会にもなるような物語でした。
映画もみてみたいなと思える作品です。
気になる方は1度手にとってみてはいかがでしょうか。
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