多様性とは何かを考えさせられる小説「正欲」のあらすじ・感想

  • 自分が普通とは違う価値観を持っていると感じる人
  • 多様性について考えたい人
  • 今までとは違う小説が読みたい人
YUZUKA
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本当の多様性について深く考えさせられる作品「正欲」を紹介します。

「正欲」とは

誰が書いたの?

  • 著:朝井 リョウ
  • 出版社:新潮社
YUZUKA
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第19回 本屋大賞にノミネートされた作品です。

「正欲」のあらすじ

あってはならない感情なんて、この世にない。
それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。

息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある人物の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。

しかしその繋がりは、”多様性を尊重する時代”にとって、
ひどく不都合なものだった――。

「自分が想像できる"多様性"だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな」

これは共感を呼ぶ傑作か?
目を背けたくなる問題作か?

作家生活10周年記念作品・黒版。
あなたの想像力の外側を行く、気迫の書下ろし長篇。

Amazon商品ページより引用

「正欲」を読んだ感想

最初は、一つの事件を報じるところからはじまり、その事件を読んだだけで嫌悪感が生じました。

ちょっと読むのをやめようかなと思いながら読み進めていくと、章ごとに人が変わり、主に3人の登場人物の視点で物語はすすみます。

3人はそれぞれに悩みを抱えています。

読み進める中で、色々な価値観、多様性があることを知ります。

その多様性が、自分の想像を超えるものばかりで、安易に多様性を受け入れることが大切だと、簡単に思っていた自分が恥ずかしくなりました。

作者の朝井リョウさんは、その多様性をものすごく上手に描いているなと思いました。

多様性を理解していると思っていた自分が傲慢なのだと気づき、本当は何も理解していないのではないかと思いました。

多様性という言葉の本質は、もっと深いものだと感じさせる作品で、本当に多様性について考えたいなら読んで欲しい1冊だと思います。

最後は、これで終わりなんだというあっけなさを感じますが、少数派で辛い思いをしていた人が自分を理解してくれる同志とめぐりあえて心を通じ合わせたところはよかったと思いました。

自分を理解してくれる人に出会えたら、あとの人が決して理解してくれなくてもそれでも強く生きれると思える作品です。

視野が広がる作品です。気になる方はぜひよんでみてはいかがでしょうか。

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