辻村深月のデビュー作「冷たい校舎の時は止まる」のあらすじ・感想

  • 辻村深月のデビュー作って何?
  • 「冷たい校舎の時は止まる」のあらすじは?
  • 「冷たい校舎の時は止まる」はどんな人向け?
YUZUKA
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辻村深月のデビュー作「冷たい校舎の時は止まる」を紹介します。

「冷たい校舎の時は止まる」とは

誰が書いたの?

作:辻村 深月

出版社:講談社

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辻村深月のデビュー作であり第31回メフィスト賞受賞作です。

デビュー作でありながら、文庫本上下巻で合計1,000ページ超えという長編作品です。

どんな人におすすめ?

・ミステリーが好きな人

・高校生の青春物語を味わいたい人

・ハラハラドキドキしたい人

あらすじ

大学受験を控えた高3の冬、雪の中集まった8人の生徒たちは、無人の校舎に閉じ込められる。クラスの学級委員達8人以外の姿が見当たらぬ中、学園祭で自殺したクラスメイトの名を、どうしても思い出せないことに気付く。自殺したというクラスメイトがこの状況に関わっているのか。この8人のうち、1人が死んでいるのでは…? 疑心暗鬼はふくらみ、彼らは追いつめられていく。

迫る5時53分の恐怖と戦いつつも、過去の闇に立ち向かい、彼らは文化祭で自殺したクラスメートの名を探し続ける。

Wikipediaより引用

「冷たい校舎の時は止まる」の魅力

一人一人の心理描写が丁寧に書かれている

8人の登場人物がいて、一人一人の過去に触れていくのですが、すごく丁寧に書かれ、感情移入していきます。一人一人が主役であるような作品です。

高校生の時の自分の感情や記憶を思い出させ、世界観にぐっと引き込まれるところが魅力です。

物語の謎を考えるのが面白い

誰が自殺したのかを考察しながら読むので、自分もその世界に入ったような気持ちになり、ハラハラドキドキします。

一人ずつ消えていき、次は誰なんだろうと目が離せません。

読み終わった後、爽快感を味わえる

ミステリーだと読み終わった後、最後に全てが解決した時になんだかもやっとしたり、暗い気持ちになったりするのですが、この作品は、そうではありませんでした。

物語自体は自殺者が誰かを考えたり、最後に残るのは誰かを考えたり、暗い部分が多いのですが、ラストを読み終えると、その暗い気分がすっと消えるような爽快感を味わえる作品になっています。

本を読んでみて

私は「かがみの孤城」で辻村深月さんの作品を初めて読み、登場人物の丁寧な心理描写や、物語の最後まで読むことで、全てがつながった時の感動を忘れられず、デビュー作を読むことにしました。

そしてデビュー作でもまた、登場人物の丁寧な描写にひきこまれていきます。

自殺したのはこの人だろうと読んでいてなんとなく推理できたのですが、謎が多く、どうして、と思ったり、やっぱり違う人が自殺したのかななどと考えたり、すごく考えながら読める作品でした。

同じ時間を共に過ごしている中でそれぞれに生き方や考え方があるのだなと、考えさせられる作品でした。

辻村深月さんの作品は、最後に色々なことがつながって「あぁっ」となる瞬間があり、それが面白いと思いました。

ミステリーや青春物語が好きな人にはお勧めしたい作品です。

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